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「21䞖玀の石高こくだか」で考える地域力

 お米の量を衚すのに、か぀お「石こく」ずいう容積の単䜍が䜿われおいたした。今でも䞀郚の蟲業機械には䜿われおいる単䜍ですが、䞀般には䜿われなくなりたした。1石は斗100升=1000合に等しく、おおよそ倧人䞀人が1幎間に食べる米の量だったそうです。江戞時代に䜿われおいた「石高」は、どれだけの人を逊うこずができるかずいう指暙だったわけです。過疎地域の実情に詳しい藀山浩 氏持続可胜な地域瀟䌚総合研究所所長が、この「石高」に぀いお3月28日付の『日本蟲業新聞』1面のコラム「論点」に次のように曞いおいたす。

 

前略これからは、倧きく文明党䜓が埪環型瀟䌚ぞず転換する時代だ。日本政府も遅ればせながら2050幎における脱炭玠瀟䌚の実珟を衚明した。これたでのような「䜿い捚お」の暮らしや産業は蚱されず、その土地の持続可胜な埪環力が問われる時代が到来しおいる。

 江戞時代、地域の人口扶逊力を枬る物差しずしお、石高ずいうものがあった。1人を逊う生産力を䞀石ずしお、䞻食の米を䞭心に集蚈した。江戞䞭期の1700幎代前半には、党囜でほが3000䞇石に達しおいる。

 この2020幎代、各地域で「21䞖玀の石高」調べを展開しおいこうではないか。海倖からの「借り物の豊かさ」に頌らず、その土地の再生可胜な資源ず゚ネルギヌでどれくらいの人数が扶逊可胜か、積み䞊げおいくのだ。蟲業のやり方も、化孊肥料に頌るのではなく、域内でたい肥などを埪環させる方匏が望たれる。

 実は、過疎が早くから進んだ䞭囜山地では、既に江戞時代の石高を倧きく䞋回る人口ずなっおいる。確かに困っおいる珟状は倚々あるが、むしろ人口扶逊の䜙裕は増しおいる。

 䜏民、行政、専門家が総がかりで、地元の「21䞖玀の石高」を明らかにし、䟋えば「ここには2000名の人が持続可胜に暮らす底力がある」ず発衚し、珟圚の人口が1000名であれば、「先着1000名宣蚀」をするのだ。人口が増えればよいずいうものではない。確かな持続可胜性が問われる時代だ。

 日本では郜垂郚に人口が集䞭し、地方からは人がどんどん出お行っおしたうずいうのがこれたでの流れでしたが、就職口がたくさんあるこず、䟿利さを远求するこず、消費生掻を享受するこずなど、戊埌日本で圓たり前に求められおきたこずずは違うこずに着目し、埓来は䞍䟿だず思われおきた土地を暮らしの堎ずしお遞ぶ若い䞖代が2010幎代以降増えおきおいるこずは、これたでも日本蟲業新聞が䌝えおきたした。地球芏暡の持続可胜性が問題ずなっおいるだけでなく、コロナ犍のように突然職ず䜏たいを倱う可胜性を持぀郜垂の暮らしの危うさに気づく人も増えるでしょうし、䜕のために働くのか、生きおいるのかず疑問を抱き悩む人もどんどん増えるでしょうから、人の流れの逆流もこれからどんどん起きおいく予感がありたす。実際に、2020幎囜勢調査によるず、過疎地域ずされる山間郚や離島などの䞀郚では人口増が起きおいるこずを藀山氏は指摘しおいたす。

 さらに、䞖界情勢のが倧きく倉わり始めたこずで食料事情にも圱響が出始めおきたした。食料自絊政策を攟棄した日本の脆さがこれからだんだん明らかになっおいくこずでしょう。このような状況の䞭で、藀山氏の提唱する「21䞖玀の石高」ずいう考え方から芋るず、第䞀次産業を土台ずした人口の少ない地域はこれからの時代に人がゆずりをもっお暮らせる地域力があるこずになり、むしろ未来に垌望を持おる土地だず倚くの人が考える䟡倀芳の転換も進んでいくのではないかず思っおいたす。

 人口枛少が急激に進む南房総ですが、ここで生たれ育った子どもたちがこの土地の良さに気づいおここにずどたり、できれば就蟲したいず思う子が将来出おきお欲しいず願いながら、わが家では蟲業を通しおたくさんの芪子ず関わっおいたす。


写真はわが家にある、䞀斗升です。この升4杯分4斗が䞀俵になりたす。これは裏曞きを読むず、「昭和匐拟四幎五月」に賌入ずなっおいお、その代金は「阡参癟䌍拟圓」だずいうこずで高䟡なものだったようです。このような䞀斗升は、私が25幎前に䞉芳村で初めお暮らした地区にある共同䜜業堎でも籟摺りをするずきに䜿っおいお、籟摺機の䜿甚料は䞀斗あたりいくらず決められおいたした。珟圚では、容積ではなく重量で枬るのが䞀般的になったため、䞀斗升で枬るこずは珍しいのではないかず思いたす。


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